『道具が壊れました。』

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緊急事態宣言が解除された週末の京都。すごく久しぶりに生地に行きました。さすがに人が

多かったです。今しかないですよね。感染者数も連日10人以下で第2波以降でこんなに少ない

日々はなかったでしょうし。自分も滅多に街に出ないので、普段どれくらい人がいるのか

わかりませんが懐かしい光景でした。生地屋も感染症対策をされてましたが、久しぶりなのに

在庫を常備してくれていました。ありがたいし、世の中の全てが途切れた訳ではないんですね

仕事で街に出たので、用事が済んだらすぐに工場に帰りました。人が多いのでリスク回避も

必要です。来週からお客様の前に立つんで、リスクが無い自分でいたいので出来る限りの

対策と自己管理に取り組んでます。工場に戻ってさっそく生地を染めるのですが、そのときに

画像の道具が壊れてしまいました。左のほうですが、ウレタン素材を木に打ち込んでいます。

素材が劣化したのか、釘が腐ったのか。10年以上使ってきたので、ちょっとショックです。

そもそもこんなに長持ちするもんでもないんですけどね。職人時代は1年も保たなかったし。

仕事量がかなり違うので10年も使えただけです。今はデザインもするし、発送もするし。

商品企画もすれば、イベントで販売もする。色んなことをするので、染色の比率は減って

います。実は右の道具の方がメインに使っていて、同じ木材なのに色が黒くなっています。

最初は同じ色だったんですよね。材質の硬さの違いを使い分けています。壊れたほうの

修理が効くのか寿命か。そういうと道具を作る会社が10年前に1つになってしまい値段が

倍になったんですよね。作る人がどんな人か知らないけど、生きてるんでしょうか。道具が

無いと仕事ができない。染料も作る会社が減って、クオリティが下がったり。色が廃盤に

なったり。この業界も色んな角度から継続が難しくなってきています。もうなるようにしか

ならないですよね。大事に使ってきた相棒。ご苦労さんです。。